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こんにちは!ドラッグストアで働く管理栄養士、みつママです。
健康志向が高まっている世の中、今や管理栄養士の就職先のひとつとしてメジャーになってきているのがドラッグストアや薬局。
しかし、管理栄養士といえば病院での食事指導や学校給食の献立作成というイメージが一般的には強いですよね。
大学の授業や臨地実習で学べる場所(病院、介護福祉施設、学校、企業、保育所など)であれば、就職した時のイメージがしやすいですが
ドラッグストアの管理栄養士については、授業や実習で学ぶ機会はほぼ無いと思います。
管理栄養士在籍をアピールするドラッグストアや薬局も増えてきている反面、
ドラッグストアや薬局=薬剤師というイメージが強いので
そもそもドラッグストアに管理栄養士という役職が存在するということ自体、知らない人もまだまだ多いと感じます。
(ネームを見て)えっ?ドラッグストアに管理栄養士さんが居るなんて知らなかった~!
…未だにこんなこと言われるくらいの認知度です;
メジャーな就職先になりつつあるとは言え、まだ認知度は低めのドラッグストアの管理栄養士。
病院や委託給食会社に勤めるのに比べて給料やメリットはどうなのか?どんな役割があるのか?など
「ドラッグストアの管理栄養士って実際どうなの?」と気になっている人も少なくないのではないでしょうか。
そこでこの記事では、実際に管理栄養士としてドラッグストアに10年以上勤務経験のある筆者が
- ドラッグストアにおける管理栄養士の役割
- 実際に働いて分かった、ドラッグストアの管理栄養士の現実
- ドラックストアの管理栄養士に向いている人ってどんな人?
こういったことを具体的に解説していきたいと思います!
大学卒業後からずっと管理栄養士としてドラッグストアで働いている筆者の、正直な話です。
★関連記事はこちら→【はじめに】管理栄養士×登録販売者ダブルライセンスまでの道のり
★関連記事はこちら→【管理栄養士×登録販売者】ダブルライセンス取るならこれで決まり
ドラッグストアにおける管理栄養士の役割
まず、ドラッグストアにおける管理栄養士の役割についてです。
ドラッグストアとは言っても、扱っているのは医薬品だけではありません。
化粧品、食品(野菜や生鮮食品も!)、雑貨品などスーパーに匹敵するくらい色々なものを扱っているということもあり
働いている従業員には、それぞれ役職や担当が振り分けられています。
- 店長
- 副店長・店長代行
- 薬剤師
- 調剤薬局事務(調剤併設店の場合)
- 登録販売者
- 管理栄養士・栄養士
- 美容部員
- 一般従業員
店舗における役職はざっとこんな感じで、さらに社員・契約社員・パート・アルバイトなど色々な立場があります。
店長兼薬剤師、管理栄養士兼登録販売者など、役職が重複している場合も多いです。
だた、役職については企業によって様々なのであくまで一例となります。
こういった役職の中で、企業が管理栄養士に対して求めている役割は以下のことが挙げられます↓
- お客様からの栄養相談・育児相談の対応
- お客様の食事や運動など生活の悩みに対する専門家目線でのアドバイス
- 健康診断結果や健康機器による測定結果に対するアドバイス、改善方法の提案
- 体調を崩した場合の食養生の提案
- 健康食品や一般食品に関する商品の案内や専門知識を活かした接客対応
- 健康や栄養関連の相談会・試飲会・セミナーなどイベントの担当
- 従業員やお客様に対する特定保健指導(※企業により異なります。取り組みが無い場合もあり)
堅苦しく書いてしまいましたが、
要するにドラッグストアという企業からしてみれば、管理栄養士に働いてもらうことによって
お店に健康・栄養・運動・食事などに関してのプロがいますよー
買い物ついでに食のプロのアドバイスが受けられるし、聞きたいこともすぐ聞けちゃいますよー
ということを、消費者にアピールしたいんですね。
…ということは、体力勝負の給食経営管理は無いし、病院みたいに栄養指導件数のノルマも無い。
知識をフル活用して栄養指導を中心に働くことができるから、中々楽しそうじゃない!?
確かにその通りではあるんですが…
残念なことに、そんな簡単な話ではないんですね…
おそらくどの企業にも共通しているのが、
管理栄養士でありつつ、その企業の一社員であるということ。
実際は、管理栄養士としての役割を果たしつつドラッグストアの通常業務をこなす
というのが一般的です。
- レジ・清算業務
- 医薬品、化粧品の接客販売
- 商品管理(発注・荷受・納品・陳列・賞味期限や使用期限のチェックなど)
- 経理・事務(売上の集計・レジ管理・備品管理など)
- 環境整備(店内清掃・駐車場清掃・備品の補充など)
- 売り場・POP作成
- その他、締め作業・棚卸業務など
細かい仕事を挙げるとキリがないですが、こんな感じ。
はっきり言って、管理栄養士としての業務よりもドラッグストア店員としての業務が中心になってしまうのが現実です。
もちろん、健康・栄養・育児などに関する相談があった際や健康セミナーなどのイベント時には
管理栄養士の知識や経験をフル活用できるので、とてもやりがいを感じます!
ただ、お店の規模・人員・方針の違いなどで
ドラッグストアの管理栄養士の役割の捉え方が企業によって様々なことは確かです。
ドラックストアは小売業。
あくまで「集客と売上を取るための戦略・手段として、お店に管理栄養士を配属させる」という考え方がリアルなんですよね。
ドラッグストアの管理栄養士の気になる給料は?
就職先を決めるにあたって、給料も気になるところですよね。
先にも示したように、ドラッグストアの管理栄養士はあくまでドラッグストアの一社員としての位置付けになっている企業がほとんどです。
薬剤師のように専門職として、というよりは総合職として扱われるので
総合職の給料+管理栄養士手当
というのがドラッグストアの管理栄養士の給料となる場合が一般的です。
ドラックストア(総合職)の給料は大体が大卒で20万円前後。
管理栄養士手当は企業によって2500円~10000円と幅があり、それ自体が無い企業も(!)あります。
但し、全国転勤可能かどうかや登録販売者手当の有無なども給料に反映するので
選択次第で更に幅が出るのも特徴です。
正直、働いてみて分かったのが残業やフルタイム勤務も多いということ。
特売日や、コロナ流行など想定外の特需が発生した時は特に、残業しないと仕事が終わらない…なんてことも。
ただ残業に関しても企業の規模や人員などに左右されるので、
ドラッグストアへの就職を考える際には平均残業時間やフルタイム勤務の有無なども確認しておきたいポイントです。
ボーナスや昇給についても確認しておくと尚良しです!
ドラッグストアの管理栄養士に向いている人は?
ここからは、ドラッグストアの管理栄養士のメリット・デメリットを踏まえて
ドラッグストアの管理栄養士に向いている人、逆に向いていない人の特徴を解説していきたいと思います!
ドラッグストアの管理栄養士のメリット
まず筆者が思う、ドラッグストアの管理栄養士のメリットは
- 接客を通して、直接コミュニケーションを取ることでその人の健康や栄養に携わることができる
- 登録販売者の資格取得に有利
- 管理栄養士の枠にとらわれず、幅広い仕事を経験できる
- 市販のサプリメントや健康食品について常に最新の情報を知ることができる
こういった点が挙げられます。
ちなみに市販薬を販売できる「登録販売者」の資格自体は自由に受験可能ですが、
合格のみでは「管理者研修中」扱いとなり、管理者の監視下でしか医薬品の販売ができません。
ドラッグストア業界では、管理者要件を満たした登録販売者が重要視されるのが正直なところ。
ドラックストアに勤務し、ある一定の条件をクリアすれば管理者要件を満たすことができるので
有効に活用できるダブルライセンスが取得可能です。
★関連記事はこちら→【管理栄養士×登録販売者】ダブルライセンス取るならこれで決まり
ドラッグストアの管理栄養士に向いている人
以上を踏まえて、ドラッグストアの管理栄養士に向いている人はこんな人だと思います↓
- 人と話すこと・接客が好きな人
- ダブルライセンスに興味があり、新たな資格取得も目指したい人
- 管理栄養士としてだけでなく、色々な仕事にチャレンジしたい人
- 健康食品や制度・栄養に関する新しい情報を常に知りたい人
管理栄養士の枠にとらわれず、色々な経験を積みたい人にはもってこいの場所だと思います!
正直な話…ドラッグストアの管理栄養士のデメリット・向いていない人
その反面、正直デメリットと言えることもあります。
- 管理栄養士とは関係のない業務内容(レジや発注業務など)が中心となる場合が多い
- 企業が販売推進する商品を、自分の意に反して売らなければならない場面も出てくる
- 基本的に顧客や売上を取らなければならないので、販売ノルマが精神的にきつい
以上を踏まえ、筆者が思うドラッグストアの管理栄養士に向いていないのはこんな人です↓
- 管理栄養士として学んできたことを100%仕事に活かしたいと思っている人
- 管理栄養士の専門性をとことん極めたいと思っている人
- 接客に苦手意識を持っている人
管理栄養士のイメージを強く持ったままドラッグストアに就職すると
おそらく理想と現実の壁にぶち当たります…
実際に筆者の周りでも、こんなはずじゃなかった…という理由で病院や委託給食会社に転職した人もちらほら居ました。
管理栄養士としての専門性を極めたい人は、病院や委託給食会社などに就職する方が向いていると思います。
言い換えれば「本当にやりたいことを見付けられる場所」
しかし逆に、管理栄養士としてドラッグストアに就職したものの、
色々な仕事を経験した中で化粧品の方に興味が湧いて転職、フリーランスで美容の道へ進んだ人も居ます。
ドラッグストアには薬剤師や登録販売者、調剤薬局事務、美容部員、経理、各種メーカー企業など
管理栄養士に関する以外の専門の仕事も間近で見たり経験したりすることもできるので、
自分が本当に興味のあることを見つけ出すきっかけとなる場所とも言えます。
管理栄養士としてスキルアップには繋がる?
管理栄養士としてのスキルアップという点に関しては、
特定保健指導や研修会などである程度経験を積める場合もありますが
ドラッグストアで仕事をしていく中だけで専門性を高めていくのは、正直難しいです。
いかに自分の時間を使って知識のインプットをし、日ごろの接客の中でアウトプットしていくかというところに行き着くので
もはや管理栄養士としてスキルアップに繋げられるかどうかは自分次第と言えます。
調剤薬局併設の店舗でも働いたことがありますが、
個人的には今後、薬局の管理栄養士の動向が気になっています!
まとめ
管理栄養士は就職先が多種多様です。
その選択によって、資格の活かし方が全く変わってきます。
こんなはずじゃなかった…ということにならないためには、
学生さんであればアルバイトをしてみたり
気になるドラッグストアに買い物ついでに従業員をよく観察してみると良いと思います。
このブログ記事を読んでいただいただけでも、少しはイメージが掴めたのではないでしょうか?
筆者は、ドラッグストアの管理栄養士はやりがいがあって楽しいと感じながら仕事をしていますよ。
管理栄養士の資格を持つ人が就職・転職を考える際の参考にしていただけたら嬉しいです!